毎日眺める景色があります．窓硝子で切り取られた素朴な庭です．定期的に手入れされるその小さな庭は，1年を通じて目まぐるしく変化するわけではありません．それでも暖かくなれば草木は枝をいっぱいに伸ばし葉をたくさん開かせ，寒くなれば葉は紅く色づき，木々は落葉し冷えた土の上を暖かく包み込む．再び暖かさを取り戻す頃には色鮮やかな椿が咲き乱れます．草木のみならず様々な生物の小さな営みを生物同士の代謝の繰り返しに感じ取れます
静と動の入れ替わりを伴う生命の受け渡しのプロセスは，デザインの生起と無縁ではないと思います．白い紙の上に文字を置く．そこに生まれる小さな水紋に導かれ，連続性を失うことなく然るべき道筋を探します．人は前景と後景を同時に認識し続けることができません．認識の背後にそれを支える背景が存在する．幾重にも重なり合う関係性の変化の兆しを丁寧に追い続けています

（IDEA アイデア No.382｜fragments of graphism: an alternative history of graphic design in japan｜smbetsmb）

smbetsmb
エスエムビー・アンド・エスエムビー
新保慶太＋新保美沙子
keita shimbo + misaco shimbo

デザインで視覚を立ち上げる

タイポグラフィ，フォトグラフィ，編集，ライティング…　デザインが扱う各々のエレメントが重層的に関連し合いデザインが脈を打ち，ヴィジュアル・コミュニケーションがはじまる
私たちは知と情報を伝達・循環させるためのあらゆるお手伝いをしています

主な仕事に，坂本龍一アナログ盤ボックスセット『Ryuichi Sakamoto 2019』，東京都庭園美術館リニューアルプロジェクト『内藤礼 信の感情』展など一連のアートディレクション・デザイン，細川亜衣『taishoji cookbook』，『旅と料理』ブックデザイン，Gallery38のグラフィックデザイン，一圃一酒の日本酒『SEN』の商品コンセプト，スペースの立ち上げなど総合的なデザイン．視覚表現と思考を主題とする個展の開催

exhibition
2021　tanzaku
2019　watercolours
2018　photo-graph
2017　la maison blanche｜石膏の部屋 / reduction
2016　blink
2015　defocus
2014　given
2014　relations
2013　INTO THE WOODS

interview
2024年5/15号 BRUTUS｜居住空間学2024
2023年12月 Cleansui クリンスイ｜インタビュー 水と住 水と食
2023年9月 &Premium｜極私的・偏愛映画論 vol.94
2022年6月号 &Premium｜花を飾る、緑と暮らす。
2022年春号 HERS｜好きなものと暮らすための「新しい目」
evam eva journal｜はじめること、つづけること
2021年4月号 Casa BRUTUS｜暮らしを整える、整理術
GQ japan｜Ryuichi Sakamoto 2019
artida oud｜Journal
2020年3月号 GINZA｜プライベート空間、拝見!
2017年5/15号 BRUTUS｜居住空間学2017
2016年5月号 ブレーン｜Book & Magazines

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